パララバ ― Parallel lovers

「遠野綾、たとえば私が死んだときに、誰かが私のために泣いたとしたら、それは同情というものではないのかな」
彼女はテーブルからスプーンを取り上げ、指先でくるりと回す。
「ま、<こちら>には村瀬はいないのだし、お前はお前のやりたいようにすればよいのではないのか?百パーセント自分のためにした行動が、百パーセント誰かのためになる、そういう奇跡もたまにはあるさ」

綺麗にまとまったお話でした。切なくも前向きになれる少し不思議なSFミステリー。→ 感想