アイゼンフリューゲル

今までにも予感はあった。空を舞う龍の姿に、何か通じ合うものを感じてはいた。有り得なかろうと囁く良識の声が、その直感を曇らせていた。
だがもはや懐疑はない。カールは今こそ心に誓った。
理由もいらない。成果もいらない。ただ龍の如く飛び、龍の如く舞おう。
ブリッツフォーゲル ― ヒトの英知の粋たるこの翼は、あの龍を前にしても誇るに足るはずなのだから。

ただ早く。それだけを求めて空へ挑む者達のお話。龍との対決は熱いものを感じるけど、それ以上に音速を目指す人たちの熱意がいい。ただ、一度手放した操縦桿を再度握るまでのところが、ちょっと物足りないかな。続きがどうなるのか楽しみではあります。→ 感想