天地明察

「まことに……私で、よろしいのですか」
すっと正之の背が伸びた。
「安井算哲よ。天を開いてに、真剣勝負を見せてもらおう」
晴海は、たまらず衝動的に座を一歩下がり、平伏し、
「必死!」
叫ぶように応えた。

最高傑作!算術に向かい、天に挑む人たちの姿に、何度興奮させられ、何度泣かされたことか。出てくる人は、誰も彼も素晴らしく、思いを託す人を見つける喜びと、託された人の覚悟が胸に響く。最後まで鳥肌ものの面白さでした。心が震えるなんてもんじゃない。→ 感想