花守の竜の叙情詩(2)

たとえ会えなくても、月明かりに照らされていれば咲き続ける雛罌粟でいられる。月神に仕える彼がこの大地に平穏を降らせることで守ってくれているのだと感じることができる。
けれど、それでも、会いたいと願ってしまう。
寂しさは消えない。頬に触れた彼の手の感触が、今もくすぐったく残っている。あの時、拒んでいなければ、唇でも彼を思い出せていたのだろうか。

ああ、なんて切ない……愛する人を守りたいが為の行動なだけに、何も言えない。でも辛いですよね。同じ立場の銀竜たちの支えは、かつての自分を重ねてるからなんだろうなあ。守るために戦いへ赴くテオバルトと彼を見つめるアマポーラの溝は……きっとふたりの子が何とかしてくれると信じてる。→ 感想