マルタ・サギーは探偵ですか?(5) 探偵の堕天

「だから鷺井くん。言葉としてはあんまり陳腐で、俺だって今だってこの言葉の意味が全部わかってるわけじゃないんだけど」
森川がまっすぐ自分を見ている。
「今を大事に生きなさい」

あれから七年。いまだオスタスを忘れられない丸太の思いに遣りきれなくなる。でも、たった一つの手がかりを諦めず追っていって、素敵な人に支えられて、もうひとつの別れを経験することは胸が苦しくなったけれど、最後にこの言葉を聞けたとき、嬉しくなりました。「I'm Maruta Saggy!」おかえり。→ 感想