オー!ファーザー

「それでどうにもならなかったとしても、大丈夫だ。俺たちで、おまえと鱒二は守ってやるよ」勲の声は、由紀夫を、口の中のバターロールごと包むようでもあった。
「父親が四人もいて、息子を守れなかった、なんて洒落にならねえからな」鷹が鼻をこすりつつ言う。「ただ人数が多いだけじゃねえか、って思われるだろ」
「ただ人数が多いだけじゃなかったのか」由紀夫はうっかり思ったことをそのまま口に出した。

四人のお父さんとのうざくて楽しい家族もの。ニヤニヤしまくりな展開と、ドキドキのサスペンスのあとに、あれもこれも伏線なのか!と痛快なラストが待ち受けて、すごかった。面白かった。→ 感想