船に乗れ!(1) 合奏と協奏

「私、誰に聴いてもらわなくてもいい」南はいった。「とにかく演りたい」
それは自分のヴァイオリンにプライドを持っている、一人の音楽家の言葉だった。僕はその力強さに打たれた。
「うん演ろう」僕はいった。「とりあえず明日から、二人で合わせてみよう」

すっごい面白かった!音楽一家育ちで、チェロを初めたちょっと鼻につく男の子が、成長していくお話。挫折もあるけれど、恋をして、良い先生に出会って、オーケストラの難しさと感動を味わって。演ってるときの怒鳴りあいっぷりも楽しくなるし、我に返った後の恋のもだもだも最高でした。この恋がどうなっていくのか、続きが楽しみ。→ 感想