ざ・ちぇんじ!(前編)新釈とりかえばや物語

「あたしの元服って、どうして急にそういうことになったのよ」
「どうしてもこうしても、恐れ多くも当今さん直々のお声掛かりや。断るなんてことはでけへんやんか」
「当今って、もしかして主上?」
「もしかしなくても、主上や」

もうニヤニヤが止まらない!快活な姉、内気な弟が、性別入れ替わりで育てられていたら、姉はそのまま元服して出仕することになるから、やばいです。女であることがバレないように控えめにしてると、周囲の人はみな言いように誤解して、人気者になっちゃうから楽しい。特に帝。あんた何やってるんだ。思い出の姫に似てる人だからといって、仮にも男と思ってる人に嫉妬するとかどうなんだ。その嫉妬に気づかず、怒りをあらわにする姉もまた嫉妬してて、ふたりの嫉妬合戦と誤解が生み出す、すれ違い模様が楽しかった。→ 感想