太陽の坐る場所

「覚えておいて。閉じ込められるのと、閉じ籠るのとは違うのよ」
響子が言った。
「太陽はどこにあっても明るいのよ」

高校卒業後、十年目のクラス会。女優となったクラスメートの存在が、かつてクラスの中心人物だった人たちの心を複雑にさせる展開が、何とも言えないぐらい思い気持ちになる。五人の男女の見栄と嫉妬と葛藤が渦巻き、それぞれ隠していることが、別の人には見え透いたことで、お腹に澱が溜まりそうなぐらいドロドロしたものがあったけれど、どのお話も最後には気持ちをスッとさせてくれました。よかった。トリックに気づけなくてアレですけどね!→ 感想