失恋竜と契約の花嫁 この世界の誰よりも

「ひとつだけ教えてあげるね。どんなに辛くても、悲しくても、乗り越えることができるって、あたしは知ってる。そういうふうにできてるんだよ」
(……人とか……魔族が?)
ううん、と、彼女が、首を振るような気配。
「初めからそうなわけじゃない。相手を信じる気持ちが、そういう力を生むの」

涙がじんわりするシーンがどれほどあったことか。フィーナの資質が引き起こす事態は、伝説の人たちでも身動きが取れなくなるから辛い。みなが思いあって、でも状況がそれを許さず、焦るうちに、歪みができてきたけれど、それを乗り越える決意をしたフィーナの成長がよかった。今回でフィーナ編は終わり、次は失恋男の話らしいので楽しみです。→ 感想