禁書売り 緒方洪庵 浪華の事件簿

「決まっているだろう。他に生きていく術がないからだ」
「え」
「いきなり何を言い出すのかと思えば―誰もが章のように心のままに道を選んでいるわけじゃない。……そういう人間もいるんだよ」

男前な娘さんと、頼りない三男坊が、事件を通じて恋に発展に……するかどうかはわからにけれども、いろいろニヤニヤさせられる。左近がたまに娘らしい笑顔みせるところとか、左近のためにヘタレ返上よろしく敵陣へかけつける章とか、よござんした。 浪華の人らしいしたたかさにやられながら、人情も感じるお話しで面白かったです。あとはもうちょっと恋を……!→ 感想