神の守り人(下) 帰還編

「でもね……」
バルサは、掠れた声でいった。
「強くなっても、わたしは、救われはしなかったよ、アスラ」

ああもう大人ってヤツは……。たぶん、僕がバルサを好きなのは、人の思いを守ろうとするからだと思います。今回彼女の傷つき方は半端じゃなかったけれど、決して終わりにしようとしなかったことが、あの結末を導いたんだろうなあ。もちろん、そこにはアスラの兄の思いもありましたが。神の力に酔い、それでいて神を拒絶した少女の決断は、いまは辛いかもしれないけれど、いつかきっとまた微笑んでくれると、そう信じてる。→ 感想