銃姫(6) The Lady Canary

(たしかにあるのに、目に見えないものにふりまわされる……)
セドリックはふと、顔を上げた。
それは、唐突なひらめきだった。
「かみさまも、そうじゃないのか……」

これまで見られなかったアンの弱音を聞き、ようやく思いを告げることが出来たのに……精霊王の力を持つ者に、おいそれと平穏は訪れないのか。エルを見捨てるわけにいかないのはわかっていたけれど、まさかエルのために「心臓石」を探し求めて、対スラファトの勢力「流星軍」で、宿命の敵と出会うとは思いませんでした。婚約者の名前のときに気づくべきだった……。敵であり味方である彼はこれからどうなるんだろう。→ 感想