花散らしの雨 ― みをつくし料理帖

「けどね、澪さん。恋はしておきなさい。どんな恋でも良いんです。さっきは心配だなんて言いましたがね、あんたならどんな恋でもきっと、己の糧に出来ますよ」

今回も美味しそうな料理ばかりですが、その料理を通して人の思いを描くからこのシリーズ好きです。少女を守り、長屋の人たちの温かさを知り、恋を自覚して。いろいろあったけれど、今回一番切なかったのは、太夫の話でした。涙はこんこんと言いながら涙して……同じ形の手がいつか二人を結びつけてくれたらと願いたくなる。それにしても澪と同じ名前の美緒のツンデレっぷりがやばいぐらい可愛い。→ 感想