銀の海 金の大地(4)

「おまえ、あの王子が好きか」
真秀は目を見ひらいた。その言葉ははじめて聞いた言葉のようにうつくしく、耳に、心に染みこんできたのだ。
刺青の男は、唇のはしをゆがめて笑った。
「よしたほうがいい。それは禍つ恋だ。一族を滅ぼし、いのちを奪う恋だ」

真秀が禍つ恋を自覚していき、佐保彦は揺れていく。これまで以上の緊迫感、これ以上のドキドキを感じた一冊でした。まさか燿目があんなことするとは思わなかったけど……切ない胸の内がどうなっていくのか気になります。→ 感想