あやかしがたり(4)

「戦うんなら、てめぇの名前を掲げて戦え。勝利も敗北もその名で背負ってみせろ」
「黙れぇ!神という偉大な存在の前で名など矮小、何の意味も持たぬわ!」
「じゃあ、てめぇが救いたいのは誰なんだよ?衆生なんだろ?そいつらは一人一人名前を持っていて、それぞれの人生を戦ってるんだろうが!」

救われたいと願う人々の思いが、歪みを生んでいく様が痛々しかったけれど、差し伸べた手の温もりが、人と人、そしてあやかしをつなげていく。そんなラストが良かったです。→ 感想