はなうたう ―淵国五皇子伝―

「ふざけるな!」
嫌な汗をかいている。胸のうちを見破られてはならないと、声が高ぶる。
「私が善を殺すだと?そんな馬鹿なこと……!」
「たとえ、それで華南様が手に入るとしても?」

恋ってなんだろうというところから、思いが見えていくという展開が素敵。カナンを見て揺れた思いと、自分を見つめ直したことで、かつて兄へ抱いた思いに辿り着く律の様に、家族っていいなと思いました。→ 感想