薔薇のマリア(14) さまよい恋する欠片の断章

「お前たちのおかげで、俺は何もかも手に入れた。俺にとっての世界ってものが何なのか、ようやくわかったんだ。俺は何一つ捨てるつもりはない。だから、俺を信じろ」
「うん」
「守らんとな」
目を開けると、黄玉の瞳に自分の顔が映っていた。
「守ってみせるさ。何があろうと、な」

どこもかしこもラブマックスだ。アジアンとマリアが一番だけど、ユリカと飛燕の可愛さに、ヨハンと琺瑠のやっとという思いに嬉しくなる。切なき思いの中ではピンフ、ベティが印象的だったなあ。様々な思いを描きながらも、いつものエルデンだと思っていたのに、少しずつ不安がよぎる描写があってドキドキする。マリアの秘密もさることながら、ラフレシアの波乱がどうなっていくのか気になる。→ 感想