2011-05-30 霧こそ闇の book ☆☆☆☆ 仲町六絵 「おれと狭霧は、荷車の両輪のようなものだな」 義伯の声は、眠たそうではあったが弱くはなかった。 「狭霧が物の怪を見つけ出し、おれは、病で傷んだ体を治してやる。両方そろわねば、病者は健やかにならんのだ」 読み終わった時に、じんわりと涙が浮かんでしまう。切々と語られる物語は、決して派手ではないけれど、胸をうつものがありました。切なくも幸せだったと思いたい。→ 感想