「イノリと離れたくない？でしょうね。でも、その愛情すらもリリスがさなたに植え付けたものよ。自分たちが一つに戻るために、あなたとイノリを操って」 「嘘だ……、そんなこと……」 恋愛要素がちょっと落ち着いてきちゃったかな。もうちょっと何かがほしい気…

「響きあうから、いいのだな」 「えっ」 「鐘は打たれて初めて自分の音色を知る。主人と出会って、私は笑えるようになった」 口元に小さく笑みを浮かべるだけの、ささやかな微笑だったが、鈴蘭の笑顔だった。 「主人がいるから、私が見える。自分がどうした…

好きな人に好きな人がいても、好き。 理屈じゃない。 どんなに言葉で取り繕ったところで、たった一度のキスで粉々になる。 （実らなくても、いい） （片思いでもいい） （あたしが、あたしの気持ちを許していればいいの） それは、臆病なのだろうか。 五人の…

「信じることって、使い方がすごく難しいなって」 「わたしを、ですか？」 「うん……。僕は祈梨ちゃんを好きだし、信じてるけれど、だから迷惑をかけたくないって気持ちも生まれて、でもそのせいで独りよがりになってるところもあって、逆に祈梨ちゃんたちに…

「どうした？黙り込んで」 「つまり、ウルは鼓太郎を『支配』するためにキスをするのネ？」 「え……っ」 「だってそうなのネ、口付けしないと相手を『支配』できないのネ。ウル以外の誰ができるのネ？」 「そ、そうだった……」 「ウルの初接吻ネ」 「でっ、で…

（空気を変えないと！なにか、もっと普通の話に！！） 頭の中をパニックにしていた祈梨は顔をあげ、笑顔で聞いた。 「ごはんにします？それともお風呂に？」 あ、と思った時には手遅れだった。 「え、と、その……」 鼓太郎は顔を真っ赤にして固まってしまった…

「ど、どうぞ……」 「えっ」 「好きなだけ、自由にしてください」 言うだけで羞恥の極地なのか、祈梨ちゃんは視線を切ったまま、首から下だけを僕のほうに向けた。 「いや……、その……、僕は…………、そんなつもりじゃ…………」 「あげられるもの、全部、鼓太郎くんの…

祈梨ファンは満足な一品かと → 感想

微妙にツンデレしてないような 感想: http://www.booklines.net/archives/4086302713.php

結ばれた鼓太郎と祈梨。これから楽しい日々が待ち受けている！ だが、メールがない。手伝おうとしても断られるし、話しかけても逃げられてしまう。 僕のことが嫌いになってしまったのだろうか。 思い当たる節はただひとつ。 幸せに浸る鼓太郎はどん底にまで…

クラスメイトの白鳥祈梨が好きな僕。 でも、僕はまだ彼女と話をしたことがない。 そこへおせっかいな妹が、彼女との仲を取り持ってくれて・・・。 そして目覚めるリリス。狙うのはまがいモノたち。 目覚めた力を開放するための方法。 それはあまりにも高いハ…