ノーラ・ロバーツ

ハウスメイトの心得

「私はただチャンスを与えてほしいと言ってるだけ。二週間だけ試させて。それでもしあなたの頭が変になりそうだったら、私、出ていくわ」 また貸しによって、なし崩し的に始まった共同生活は、始めこそ距離を置いていたのに、いったん意識し始めたら……という…

プリンセスの復讐(下)

「おかげでわたしは学んだのよ。女は誰かを愛したら負けだってことを。生きのびるためには、最初から最後まで、誰かをあてにしてはいけないってこともね」 「ときには愛が、意識しないうちにはじまってるってことも学ぶべきだったな」 惹かれてるのに、無理…

プリンセスの復讐(上)

「わたしが満足できる償いはただ一つよ」 エイドリアンはぞっと寒気がして、それをはらいのけるように腕を組んだ。 「いつかとりもどすと母に約束したのよ。<太陽と月>をこの手に握り、わたしがどんなに軽蔑しているかあの男に思い知らせれば、わたしも過…