三浦良

銀の河のガーディアン(3)

「だから、余を信じろとは言わぬ。従えとも言わぬ。命を預けよとも、黙れとも言わぬ。ただ、見ていてほしい」 皇帝は、上を向いた。 「あの光景が見えるか?魔術と物質科学が入り混じる世界を。余は諸君らに、新たな銀河を見せることだけは約束しよう」 えっ…

銀の河のガーディアン(2)

「そんな状態じゃ、無茶よ。何ができるの!」 「何ができるかって?」 セーヤは、淡々と言った。 「君が望むことだ」 いろいろあったけど、カンが全部もってっちゃった!面白かった。→ 感想

銀の河のガーディアン

「あんた、止めないの?」 「止めて欲しいの?」 訊き返されて、ラリエナは黙った。 「コンビなんだろう?僕ら」 皇帝直属の蒼衣衛に所属することになった新人でこぼこコンビの活躍が楽しい。宇宙で魔術だけどロボットバトルみたいなお話だけど、局地的な戦…

MA棋してる!(1)

「す、すっご!なんで!魔法でこれだけの数をいっせいに操るなんて、魔法学院の先生クラスじゃん!」 驚くソフィーに向けて、奏は微笑んだ。 「ごめん。それは無理」 「え?」 「動かすのは一つ一つじゃないと」 「は?」 「だってこれ」 奏は、複雑な笑みを…

再始の女王 抗いし者たちの系譜4

「永遠などというものがあれば、それこそ運命。運命に抗うために、新たな運命を招く。そのような愚かしさを我らが願っているなどと、見縊るのも大概にしろ」 「死んでも良いとでも思っているのか」 「それが自らの意思を貫き通した結果なら、抗う気概も見せ…

覇者の魔剣 抗いし者たちの系譜3

「あの方は陛下ほど奇計を好まれないと思われます。そして陛下ほど、被害を絞って狙いを定めるなどという事もされないでしょう。そして陛下と同じ程に恐ろしい方です。 その被害を抑えられるのは、今はハイエル様をおいて他に……」 セインはその後を続けなか…

虚構の勇者 抗いし者たちの系譜2

彼がわたしを認めているのは好敵手として。決して情愛からではない。 そう思えば気が楽になった。 こちらが謀っても、それが理を似ての事なら彼は認めてくれる。見放されるとしたら、むしろ情に負けて理を捨ててしまった時だ。 彼に見放されるくらいなら、い…

逆襲の魔王 抗いし者たちの系譜

今回のファンタジア大賞の中で一番面白かった。 第17回ファンタジア大賞審査委員賞 → 感想