夕鷺かのう

花狩のロゼ 歌姫は薔薇を殺す

「あなたも、思いっきり、歌って。絶対に合わせてみせるから」 クロードがなにか答える前に続けられた言葉は、 「剣に心を奪われかけても、花の恐怖に足が竦んでも、迷わない。あなたの声だけを聴いてるから」 これは面白かった!愛する人を失った少年が、言…

子守り魔王と姫騎士団長 〜神々の祝宴〜

どんなに血にまみれても、その色はまだ、夕焼けの紅に見える。恐怖なんて、覚えるわけがないのだ。 (こんな姿を見ても) 諦めきれない。まだ、どうしようもなく彼が恋しい。 思いを自覚することが切なさを呼んだけれど、「魔王」であっても愛しさ募るばかり…

子守り魔王と姫騎士団長 〜緑眼の咎人〜

「アルベルトが、なぜ!?彼が何をしたっていうんです!」 摑みかからんばかりのクレアに、ルシオは「なぜって」と喉を鳴らすように笑いをこぼした。 「民衆を扇動して内乱を企てたって咎で、さ」 クレアの格好よさったらないな!そりゃ副団長もね(ニヤニヤ)…

子守り魔王と姫騎士団長

「そう何でも、己だけで背負い込むな。一人ぐらい、お主が『頑張った』ことを労う者がいても構うまい?」 この人は。 (ああもう、本当に、魔王のくせに) どうして、こんなに、調子が狂う。 魔王登場シーンでやられた。もうあれだけで満足です。恋模様もニ…

ヤンキー巫女逢桜伝

「ウメ婆ぁを独りにしたかないし、この村がむちゃくちゃになるのも嫌だ。だからあたしの答えは、ホントに簡単」 そう、簡単だ。もう自分を見失ったりなんて、するものか。 「ふざけやがって!ブチのめす!そんだけだ」 これは面白い。さりげなく語られる日本…