弓束しげる

水恋戯

「アンタの気持ちはアンタのものでしょ。否定はやめたら?」 「え……?」 「アタシが名前を否定しちゃった時、哀しかったんでしょ?いまのきもちを否定したら、今度はアンタの心が哀しいって泣くんじゃない?」 水戯団におけるやり取りとかとても良いものだっ…

NOTTE -誓約の十字架-

「褒めてるよ。真っ直ぐ。素直。純粋……打算も何もない。危なっかしいけど、君の長所」 イリスはどう返せばいいのか解らなかった。 「……君なら何があっても、ぶれずに『僕』を見てくれるんだろうね」 恋人になって甘いやり取りが始まったと思ったら……不穏な空…

NOTTE -恋情の十字架-

「だって……わたしの好き、は……」 「うん」 「……邪魔、ですから」 いやあ、これは可愛いお話だった。傍にいることを嬉しく思っていたのは、実は……というあたりを自覚していく過程が、きゅんとなる。ちょっぴり胸が痛くなるところもあったけれど、すべてが終わ…

NOTTE -異端の十字架-

「大丈夫だよ、君、素質はいいんだから。僕なんかいなくてもすぐに上達できると思うよ」 「……そんなの」 「できないって言うつもり?僕、そう思えって教えたっけ」 これはとてもいいボーイ・ミーツ・ガールだった。人々の笑顔を見るためにとエクソシストにな…