星家なこ

ヒメカミ 緋焔の吸血姫

「相崎くん。今は私があなたに言ってあげます」 心の中にあった嫌な感情の正体が、やっとわかったような気がした。 「選ばなかったのはあなたですよ。まだ弱音を吐くのは早いんじゃないですか?」 吸血鬼に好かれるという血を持つが故に起こる、楽しくちょっ…

ヒトカケラ

「本当に、最後なの?」 俺はそう聞いた。 「本当に最後だよ」 彼女は、そう答えた。 俺は彼女が好きだ。今でも、胸を張って世界中の人間にそう言える。 だけど…… 「お願い」 「……」 「この気持ちのままで、終わらせて」 序盤はちょっとアレだったけど、中盤…