賀東招二

マジで危ない九死に一生? フルメタル・パニック!

「ちゃんと言えなかったけど、好きでした」 ああ終わっちゃったんだなあ。でもなんか先を感じさせる物語でよかった。→ 感想

コップクラフト(3) DRAGNET MIRAGE RELOADED

「それだけの話だ。わたしは彼にそういう感情など抱いていない。そもそもナイアスは年下だし、わたしはそいう未熟な男と、どうこうなりたいなどと夢想したりしない。わかったな?」 「わかった。っつーか、なんでそんなにムキになって否定する?」 「……別に…

ずっと、スタンド・バイ・ミー(下) フルメタル・パニック!

『……千鳥かなめ、聞こえるか!?』 『……オープン回線で呼びかけている。返事ができないなら、聞いていてくれ!俺は来たぞ。すぐそこまで来ている!』 『俺は君を連れ戻しにきた。わかるか?連れ戻しにきた!』 涙が出ないわけがない。言葉にならない面白さでし…

ずっと、スタンド・バイ・ミー(上) フルメタル・パニック!

「状況は厳しいわ。作戦は困難だし、危機は重大だし、時間もたぶん足りなくなる。でも、実はもっとひどい、とにかく最悪の話があるの。なんだかわかる?」 「?」 「さあ……」 首をかしげる一同に、マオは言った。 「あんたたちが世界を救うってことよ」 ああ…

コップクラフト(2) DRAGNET MIRAGE RELOADED

「逃がした。なんなんだ、あの化け物は」 「セマーニ世界でも滅んだと思われている吸血鬼だ」 「吸血鬼?ふん」 肩で息をしながら、マトバが鼻を鳴らした。 「俺は新手の痴女かと思ったぜ」 ふたりがちょっとずつバディになっていく感じにニヤリ。でも、ティ…

コップクラフト DRAGNET MIRAGE RELOADED

「おまえさんは本気で犯人を捕らえて、妖精を取り戻したいんだな?」 「もちろんだ」 すこしばつが悪そうに長剣を鞘に戻し、ティラナは言った。 「実は俺もなんだ。だってのに、なで俺らはこんな薄汚い路地裏で、みっともなく怒鳴り合った武器を突きつけ合っ…

せまるニック・オブ・タイム フルメタル・パニック!

千鳥。 どうしていないんだ? 君の前なら。君の腕の中なら、俺はもしかしたら泣けるかもしれないのに。 ついに明かされるウィスパードの秘密!そして最後の展開に…… → 感想

つどうメイク・マイ・デイ フルメタル・パニック!

「とにかく、男は甘やかしちゃいかん。それが肝要ってことだ」 「泥にまみれて、汗を流せば勝てるほど現代戦は甘くありませんよ」 「もちろんだ」 コートニーは葉巻を地面に捨てて、踵で火種を踏みつけた。 「だがな、若いの。泥や汗、血や涙にまみれたこと…

ドラグネット・ミラージュ 2 10万ドルの恋人

「煙草あるか」 「ないわよ。あたし吸わないもの」 「それでよく死なないな」 待ちに待ったかいがありました!いやあ、面白い。→ 感想

極北からの声 フルメタル・パニック! ―サイドアームズ 2―

私がミスリルに入って一年後、部下になったメリッサ・マオが「相良宗介」を連れてきた。 客観的には、まったくの偶然だったといえる。だが、わたしはそれをなんらかの必然、なんらかの運命だと考えるようになった。 神の意思なのか?傲慢な運命なのか? 私に…

燃えるワン・マン・フォース フルメタル・パニック!

やめにできないだろうか。こんな危険なことは全部やめて、ナミたちとのんびり、ナムサクでの毎日を楽しんで生きることの、なにがいけないのだろうか。 「どうしたの?」 「……いや」 ばかげている。 なぜこんなときに、そんなことを?俺はどうかしてしまった…

悩んでられない八方塞がり? フルメタル・パニック!

「野生の猿みたいな体力バカのあなたには、スポーツでは勝てそうにもない。だから、わたしは決めたのよ。あなたに美貌で勝ってやろう、と……!」 「び、美貌ですか」 「そうよ。わたしは全然納得できないけど、あなたは男子の間では評判なの。『黙ってれば美…

つづくオン・マイ・オウン フルメタル・パニック!

「……生き残る?どこにそんな望みがあるってんだ……?」 「なければ作る。それだけです」 テッサが立ち止まった。 「もう一度わたしの報告書を読みなさい。頭を使って、工夫をしなさい。疑問があるなら、わたしやレミングに助言を請いなさい。そんなこともでき…

音程は哀しく、射程は遠く フルメタル・パニック! ―サイドアームズ―

「なるほど、アレですな」 「アレなしで、温泉旅行は完成されません。アレはあらゆる男の心に、キックを入れてくれるのです」 なにげに空々しいクルツの口調に、孝太郎もニヤリとする。 「まったくですな。アレをやらないのは、彼女らに対してむしろ失礼にあ…

安心できない七つ道具? フルメタル・パニック!

「っ!?いぎぎぎ!ひあっ!?い……いきなり、ナニすんのよっ!?」 「……やはり、本物か」 「当たり前でしょ!?」 「敵の変装かと思った」 「あたしなりに、可愛く迫ってみたつもりなんだけど……、そう言われると、なんかすっげームカつくわね」 笑いが止まら…

踊るベリー・メリー・クリスマス フルメタル・パニック!

OK、この際だ。認めてもいい。あたしはこいつに恋してる。なぜか、いまだけはそう確信できる。この信頼感。この銃火の中だからこそ、こればっかりは否定できない。 さて、今夜はクリスマスだ。 いまごろ日本中の普通のカップルは、うっとりと愛を語らってい…

あてにならない六法全書? フルメタル・パニック!

「もう一つ言って欲しいことがあるんだけどー」 言って欲しいこと?なんだろう? 「その……『ありがとう』か?」 「はずれー」 「……『すまなかった』か?」 「バーカ」 だんだんと、彼女の顔が不機嫌になってくる。 「…………。『きれいだ』…………か?」 「ふふ。…

どうにもならない五里霧中? フルメタル・パニック!

「テッサ」 「なんです……?」 「どんな一日だった?」 言われて、彼女は少し考えた。何人もの―たくさんの部下たちの顔が、彼女の脳裏に浮かぶ。 「散々な一日でした」 「そう」 「でも、こういう毎日がずっと続いたらいいな……と思いました」 テッサたん最高…

終わるデイ・バイ・デイ 下 フルメタル・パニック!

いや。 対策を考えなければならない。自分ひとりで。恭子は絶対に巻き込めない。 思い出せ。 あたしは塔のてっぺんに閉じ込められて、毎日ため息をつくだけのヒロインだったか?白馬の王子さまや、勇ましい騎士団がいなくなってしまったからといって、めそめ…

終わるデイ・バイ・デイ 上 フルメタル・パニック!

「いまの話、あんまり気にしないでね。その……あたし、なんだかんだ言っても……」 かなめが散髪の手を止めて、ちょっと躊躇した。それから思い切ったように―だが鏡から目を逸らして、こう言った。 「ソースケのことは、ちゃんと信用してるから」 「…………」 不思…

同情できない四面楚歌? フルメタル・パニック!

「いい眺めですね」 かなめがぽつりと言うと、宗介がうなずいた。 「ああ。たぶん、俺は幸運な男だ」 「私もその類だよ」 林水が言った。 「感謝したいが残念だ。彼女が私を、ここに連れてきてくれたのに」 表紙がかっこよすぎる短編集第四弾。 → 感想

揺れるイントゥ・ザ・ブルー フルメタル・パニック!

「で……でも。本当にあたし、なにもしてないのよ?ここにいる人たちを助けたわけじゃないし」 かなめはすっかり困惑していた。 「それは違いますな、ミス・チドリ」 号令係の人が、彼女に向き直って言った。 「どのような結果をもたらしたか、それは大きな問…

自慢にならない三冠王? フルメタル・パニック!

「まさか、カナちゃん……」 「そう。これからソースケを、あの病院に連れてく、ってのはどう?怪談の雰囲気を味わってもらうわけ」 かなめはにんまりとして、怪訝顔の宗介を見やった。 「病院の廃墟か」 「行ってみない?」 「別に構わんぞ。だがそんな場所に…

本気になれない二死満塁? フルメタル・パニック!

「てめえ……!この女がどうなってもいいってのかい!?」 かなめの首筋にノコギリを押しあてる。 「殺すか。それもやむなし、だ」 「ちょっ……ソースケ!」 「千鳥。すまんが、あの少年と運命を共にしてくれ。君も副会長ならわかるだろう。再発を防ぐためにも…

疾るワン・ナイト・スタンド フルメタル・パニック!

「千鳥……?」 「こわかったんだから……」 「すまん」 「心配したんだよ……?」 「それも、すまん」 「ばか……。あたし、何度も死にそうな目にあって―」 そこで宗介が拳銃を抜き、頭上に向けて二発ほど撃った。キャット・ウォークから狙っていた敵が悲鳴をあげて…

放っておけない一匹狼? フルメタル・パニック!

「あの調子だったら、あたし、王子さまの花嫁になれたかもしれなかったのよ?そうしたら、いまのひどい生活からも抜け出せたのに。やっぱり人間、夢なんか見ないほうが幸せなのよね……」 しゅんとしたシンデレラを、魔法使いのサガラ軍曹はじっと見つめました…

戦うボーイ・ミーツ・ガール フルメタル・パニック!

「そうか。……これは何だ?」 正方形のビニールで包まれた、小さなゴム製品をつまみあげる。 「コンドームよん。うふふ」 「知っている。だが、なぜ高校生がこんなものを使うのだ」 「またまた先生、とぼけちゃって!このスケベ!」 「なにを言っているんだ?…