「先輩！あたしたちの気持ちですっ！」 「受け取ってください！」 一斉に差し出されたものに、ニーナは目を丸くした。中身がなんなのか、想像する必要はないだろう。 「……君たち、今日が何の日か知っているのか？」 フェリかわいいよフェリ……なんだが、実は…

（本当に気付いていないのだろうか？） レイフォンに好意を抱いていることを？ リーリンがツェルニを訪れたことになにも感じていないわけがないだろうに。その彼女と同じ寮で暮らし、二人の接触を間近で見ることが辛くないはずがないだろうに。 なんて、不器…

「フェリ……先輩？」 「ご注文は？」 呆然としながらつぶやいた言葉は、鉄壁の拒否に跳ね返された。 しかし、あのフェリが……、どこまでも無表情を貫き通すあのフェリが……不機嫌と無関心を代名詞にするようなあのフェリが、ピンクのフリフリした衣装を着て、こ…

「レイフォンの強さへの動機というのは、僕をはじめとする?普通?の天剣授受者よりも複雑だった。もしかしたら、それゆえにレイフォンは強かったのかもしれない。だが、だからこそ……」 その言葉の続きにリーリンは、どういう思いを抱けばいいのかわからなかっ…

「……おれはまだ人間なのか？」 「自分がまだ人間だと思っていたのかい？」 かっけーと言いたくなるSFハードボイルドでした。どのあたりがレギオスなのかさっぱりだけど。→ 感想

「失敗したっていいじゃない。本当に大事なときに失敗しないように、いまはたくさん失敗すればいいと思うよ」 「気楽に言ってくれるな」 「なら、失敗したら許さない？」 「なに？」 「わたしは許したよ。ううん……逆に申し訳なくなったよ。彼一人にそんな思…

僕の戦いは、一歩間違えれば即死です。一つのミスがそのまま死に繋がる。誰もそのミスを取り返してくれる相手がいないから…… だから、見て欲しかった。今すぐではないにしても、次には、次がだめでも次の次には、一緒に戦って欲しいから。 次あたり、大きく…

「えーと……まるきり事情が飲み込めないんだけど」 それまで黙っていたミィフィが手を上げてそう言った。 「なにがどうなってんの？」 メイシェンもこくこくと頷いている。 「……レイとんとこの隊長さんにスカウトされた」 「……ええっ！」 ついにリーリンが参…

「お互い、無事だな」 「無茶を……しないでくださいよ」 全身から一気に力が抜けて、レイフォンはその場にへたり込んでしまった。 「わたしの気持ちがわかったか？」 「え？」 「お前が無茶をしている時の、わたしの気持ちがわかったか？この間のわたしはそう…

「どうして嫌と言わないのですか？本当は武芸だってやめたいのでしょう？」 「やめたいと思ってるのは、今でも変わらないんですけど……」 「なら、どうして……」 「結局、汚染獣のことにしても、武芸大会のことにしても、知らないが通せないじゃないですか、き…

スピード感あふれる展開がすばらしいファンタジー → 感想