時載りリンネ!2.時のゆりかご

「私がこれを手に入れたいと思ったのは、この書棚の貴重さを知り、その価値を惜しんだからだけど、実は今回の出来事を通じて、何より、思いもかけないものも一緒に手に入れたわ。それはね、とっても心の優しいお友達ができたこと」
リンネははっと顔を上げた。その視線を受け、緒方夫人は目尻に皺を溜めて悪戯っぽく微笑んだ。
「そのお友だちはね、まだとっても若いのに、どういうわけだか気が合うの。元気いっぱいの子でね、その子といると、何だかとっても心の中がぽかぽかしてくるのよ。その子のお友達もみんな輝いていて、遊びに来てくれるたびにこの屋敷がまるで春みたいに華やいで……。この歳で新しくお友達ができるなんて、なかなかめでたいことではなくって?」

やっぱりこの人の語り口は大好きだ!リンネのみならず、他のキャラの魅力満載なお話でした。あー続きが楽しみ→ 感想