漂う書庫のヴェルテ・テラ

「わかった。私が文字を教えてやろう」
「面倒くせえ」
「私が教えなくても、どうせ学ばなければならないぞ」
それに、とリシェルはずらりとそびえたつ書棚を振り返る。
「歴史は……私だってそれほど知っているわけではないが、ガルガンラウムやルードに勝るとも劣らない英雄や勇者、偉人だらけだ」
ジグウォルに向き直り、黒い瞳でまっすぐ見据えた。
「誰かから聞くのではなく、おまえ自身の手で、目で、知ってみたくはないか?」

物語を読むときのワクワク感にうんうんって同意したくなる。こういうのいいなー。ヒロイン的な人が何人かいるのはいいけど、好みな子がいないのは残念だけど、この人の話芸はとても楽しいので、いろいろ絡んでくれると嬉しいな。続きでろー。→ 感想