天夢航海

こんなことって、あるのだろうか。こんな偶然、あっていいのだろうか。いやだ、手が震えてしまう。
あさみの興奮をよそに、一子はすぐ冷静さを取り戻したようだった。紅茶をひと息に飲み干し、空のカップを静かに置いた。
「やってみようか。『天夢界紀行』の著者、もしくは発行人捜し」

本屋で出会う小冊子というアイテムは、なんとワクワクさせられることか。「天夢界紀行」という小説と出会った少女達のお話は、時に切ないものがあるものの、人との繋がりが温かかったです。→ 感想