傾国の美姫

「俺は風流などわからん男だ。だが、お前の曲を聴いて胸が熱く。なったお前が弦を弾いている姿は美しいと思った。酒楼に置いておくには惜しいと思った」
里葉は一度言葉を切る。そして華夕へと視線を戻した。
「それでは、理由にならんか?」

望みを叶えてくれる鏡を手にした女たちの物語。これはよかった。特に美しさを望んだ女の話は、切なかった。温かさを得られず、悩みながら、それでも恋した人のために……最後はハッピーエンドだと思いたい。→ 感想