パラケルススの娘(10) 永遠に女性的なるもの

「ここから先は、本当に―お前、独りになる」
「違うよ、ジンジャー」
はっきりと、遼太郎は言った。
「僕がここまでやって来られたのは、みんなのおかげだ」

<女主人>が必死になって英国の崩壊を抑え込み、<母たち>の絶望的な孤独を切り抜けて、神になろうとする魔術師の甘言を退けた遼太郎は、本当に凄かったけれど、個人的に一番格好いいと思ったのは、バ(略)こと、アレックスでした。大人になった彼と、素直になれない彼と。格好よく可愛かったな。そんなふたりはこれから愚かな選択をする人間を見ていくことになりますが、きっと愛する者たちを守り続けていったと思います。年を経て再会したとき、どんな話をするのか聞いてみたいな。→ 感想