ストーリー・セラー

「でも、行っとこうかなって思うと必ず考えちゃうことがあるのね」
「聞きましょう」
「もしあたしがたまたまあなたの好きな作家じゃなかったら、あなたはあたしにこれほど興味を持ったかなって」

物語を書く人と読む人の出会いって、なんて素敵なんだろう。恋に落ちる瞬間はニヤけてしまうなんてもんじゃない。でも成功がすべて幸せというわけではなく、悪意は本当に辛いものがあるけれど、愛する人のために紡いだ言葉が涙を誘う。切なくて苦しくて。別れは悲しいけれど、愛する人、愛される人が、それぞれ思いを伝えた時間は無くならない。きっときっと、幸せだったと、そう信じてる。→ 感想