銀の海 金の大地(10)

「何を考えているんだ。どういうつもりなんだ。今日という今日ははっきりさせろ」
「わたしが考えているのは、速穂児。佐保彦の王子を裏切ることだ」
速穂児が息をのんだ。穂波は笑って、いいなおした。
「王子を裏切ってでも、手に入れるべき滅びの子の、死だ。それを考えている」

ページをめくる手が止まらない。息もつかせぬ怒濤の展開が繰り広げられたかと思ったら、隠されていた真実に衝撃を受けて、そして過去の出会いと巡り行く思いに涙させられる一冊でした。なんという物語だ……→ 感想