薔薇のマリア(11) 灰被りのルーシー

「ぼくにも、何か見つかるかな」
「たぶん、見つからない」
雨にぬれた彼女の笑い顔はやっぱりきれいだった。
「転がっているのは、がらくたばかり。拾い上げて、丁寧に磨いて、大切にしないと、どれもこれも、がらくたばかり。ここでは何も見つからない。自分で見つけないと」

世間知らずなルーシーが、荒波というには激しすぎるエルデンで、何度も何度も折れそうになりながら、ちょっとずつ前を向いていく姿が、とてもいい。またそんなルーシーを導くマリアが素敵なんだ。ZOOの中ではまだまだに見えるけれど、外から見ると成長してるんだなって思う。楽しかった。でも、最後にとんでもない人が出てきちゃって、どういうこと!→ 感想