薔薇のマリア(13) 罪と悪よ哀しみに沈め

「琺瑠副長に伝えてくれ」
「何と、お伝えすればいいでしょうか」
「おれは……」彼は、ふ、と小さく笑った。「 私は大丈夫だ。また立ち上がる。君は行け。君らしく、まっすぐに。そう伝えてくれ」

届きそうで届かないもどかしさと、あとちょっとと思った後の化け物っぷりに、不安になっていたら……ただ一言で、立て直したその姿に。そして卑劣な男の言葉に対して、人の想いを支えに、揺るがず、剣を振るう人の姿に。心が震えた。すごい。→ 感想