横柄巫女と宰相陛下(6) 楽園の塔

「オディルが転任しないといけなくなったのは、わたしを狙った陰謀のせいだ。わたしはオディルに迷惑しかかけてない」
「彼女はそんなふうに思っていないだろう」
「だからこそできるだけのことをしたいんだ。大好きなオディルなんだ」
ややしてカノンはため息をついた。
「犬は協力すると言っているのか?」

楽園の塔とは、なんと皮肉なタイトルなんだろう。メダスを襲った蔓薔薇の悲劇とは、惨劇そのものだけでなく、残された人たちの心に残った傷が引き起こした出来事が、一番の悲劇じゃないかと思います。そんな中、お互い好意を胸に秘めながら、相手を思って行動するカノンとノトの信頼が伝わる行動が素敵でした。→ 感想