双帝興亡記 戦塵外史 六

「これから慌ただしくなろう。戦もつづくに違いない。あるいは志半ばで―」
「陛下」
無礼を承知で一歩詰め寄り、言葉を遮った。
叱責は、なかった。
「だから、そのまま忘れないでくれ。せめて、お前だけは」

夢半ばにして皇帝の孤独を味わった男と、皇帝でありながら側にいた人に支えられた女と。理想を追い、現実を目の当たりにして、それでも立ち向かっていった人たちの物語に魅了されました。本当に面白かった。→ 感想