三上延
「……この感想文ですけど……、厳密に言えば、違うんです」 「違うって、どこがですか?」 「内容、です」 彼女は重々しく言った。 「これを書いた人は、本当の意味で『時計じかけのオレンジ』を読んでいません」 相変わらずの雰囲気で描かれる二人の距離がいい…
「わたし、古書が大好きなんです……人の手から手へ渡った本そのものに、物語があると思うんです……中に書かれている物語だけではなくて」 普段は内気で、それなりに会うようになっても、なかなか大輔と話が弾まない栞子が、本の話になると、目を輝かせていろい…
「もっと強くなんなきゃいけないんだ。少しでも強くなって、少しでも早く礼奈を……」 拓也はイグニス・アウルムをぎゅっと掴んだ。 「強くなってテリオンを少しでも倒さなきゃな。これからあの火凛と水漣も斬る。その後にやってくるテリオンも斬る。一匹残ら…
「ちっ……クール系と見せかけて実は天然……手強い……」 「なに言ってんだお前。大丈夫か?」 「うるさいなー。いちいち反応すんな!」 人類とテリオスの戦いを描くシリーズ第一弾 → 感想