岩波零

ゴミ箱から失礼いたします(4)

「ルールは簡単。私たちは今後様々な状況で、萌太を必要としていく。で、具体的にどうなったらいいのかは分からないけど、萌太の考えを改めさせて、コンプレックスを解消させた人の勝ち」 「え?え?」 「もちろん勝者は、萌える太くんを好きにしていいって…

ゴミ箱から失礼いたします(3)

「萌える太くん、偶然ね」 「……えっと、全然偶然じゃない気がするのは僕だけですか?あと氷柱、肩が痛いんだが」 「一人?」 「ちょっと待ってください沙紀さん。僕が一人で相性測定のゲームをするような寂しい奴に見えます?」 「……ごめん。ゴミ箱に入って…

ゴミ箱から失礼いたします(2)

「何でもいいから、ほしい物はないの?これじゃあ罪滅ぼしができないじゃない」 「……えーっと」 別に罪滅ぼしなんかしなくていいのにと思いながらも、僕は何かないかと考えを巡らせる。 「あっ、じゃあ何か燃えるゴミをいただけませんか?今日僕のゴミ箱は燃…

ゴミ箱から失礼いたします

って、まさか、 「僕が自分をゴミみたいな存在だと思っているせいで、ゴミ箱から出られなくなったって言うんですか?」 「残念ながら、そのようね」 「そんなバカな……」 ゴミ箱に入ってみたい。そんなちょっとした誘惑からハマってしまうという設定だけで勝…