片瀬由良

花嫁アンソロジー

「謙虚と卑屈は違います。前者は人を呼び寄せますが、後者は人を遠ざけます。玉座にお着きになったとき、周囲に心ある人がいなければ、あなたが手にされるものは権力ではなく孤独です。どうか、ご自分をお見下げにならないでください。あなたのためにも、こ…

さくらの咲く頃

「……なら、仮にここから出たとして、オレが『出て良かった』って言えるようになると思う?」 「思う!っていうか思わす!」 「……思わす?」 「あたしが『出て良かった』って言わせてみせるよ、絶対」 スランプとなった歌姫さくらが、プロモーションで訪れた…

愛玩王子 琥珀色の風

「今回の事であたし、努力すればできることって、たくさんあるんだなって思ったよ」 「頼もしいな。……だが、たまにはオレに甘えてくれ。今回のように見守っているだけでは、少々寂しいからな」 いやあ、甘々ですね。それにしても、王子が可愛くてしょうがな…

008: 愛玩王子 白の怪盗

「怖いんですか?」 「なに?」 「私は比奈に興味がある。もう少し話もしたい。その結果、比奈が私のことを好きになる可能性もふえるというわけですね」 「なんだと?」 甘!だが、それがいい!もうちょっとね、波乱があると最高なんだけど。→ 感想

愛玩王子 瑠璃色の卵

「お前の中でのオレが、その他大勢の男じゃないと解っただけで収穫だ。今はそれでいい。お前にとって特別な存在だとわかっただけで、これほど嬉しいものだとはな……こんなのは初めてだ」 「王子……」 「お前は人一倍鈍いからな……ゆっくりでいい。焦らなくてい…

愛玩王子

「王子のお嫁さんになるヒトは、幸せだね……」 場違いだと解ってても、小さく微笑んだあたしに、王子は噛みつくように叫んだ。 「もらってるっ!お前がそれでいいなら、いくらでももらってやるから、諦めるな……っ」 まさか、男性キャラに萌えるとは思いません…