耳目口司

丘ルトロジック(3) 女郎花萩のオラトリオ

「さぁ、やろうぜマゾダチ。どうやったら一番愉しいか考えよう」 蜂須が俺に向けて金属バットを掲げる。 「囚われたアホなお姫様を救出しに行くのは、マゾの使命だ」 遠いようで、実は身近なんじゃないかと、そう思える歪みにぞくぞくする。今回は盛り上がり…

丘ルトロジック(2) 江西陀梔のアウラ

「あの、変だと思うかもだけどさ、けっこうマジな話で。信じてくれないかもしれないけど」 俺も執拗に茶化さない。ようやく決心したように、香澄が重い口を開く。 「最近あたし、色んなところであたしに遭うんだ」 幼馴染みの女の子がドッペルゲンガーをみた…

丘ルトロジック 沈丁花桜のカンタータ

「どうしてそんなにまで支配したいんですか?」 「決まっているだろう?」暴君が朗らかに笑う。 「世界は美しい。その世界を、私は人間から取り返したいのさ」 個性豊かな部員たちの交流模様が面白くてニヤニヤしてたら、オカルトと触れ始めるにつれてうっす…