八薙玉造

鉄球王エミリー 鉄球姫エミリー第五幕

「さあ!! 逃げ惑えっ!! ヴェルンストの雑魚どもっ!! これがラゲーネンの……『鉄球王』エミリーの戦だっ!!」 すごかった。絶対的不利な状況で、それでも引くわけにはいかないと、立ち向かうエミリーの熱さに惹かれ、覚醒していくグレンにしびれ、鉄球王エミリ…

戦場のエミリー 鉄球姫エミリー第四幕

「阿呆」 いきなり引き寄せられた。 エミリーの手がグレンの頭の後ろへ回されていた。 一瞬、涙が止まった。驚きに声も出せず、濡れたままの目を瞬かせる。 「貴様の価値を決めるのは妾だ」 あのラストの衝撃から逃れられないまま、戦が始まり。また心痛む出…

花園のエミリー 鉄球姫エミリー第三幕

「グレン」 いつの間にかエミリーがグレンに体を向けていた。目尻でかすかに光るものに、グレンは気づかぬふりをする。 「妾は死に栄誉など感じないぞ。むしろ、死を侮蔑する!」 叫ぶように言った。 「例えば貴様が妾を護って死んだとしても、妾は貴様を罵…

修道女エミリー 鉄球姫エミリー第二幕

「憧れていたし、今も目標です。とはいえ……。俺のことなんて、マティアス様は覚えてないと思いますけどね」 「それは違うな」エミリーは即座に否定した。 「貴様のことなど、妾は聞いたことがない。加えて、あいつは耄碌した爺だった。日頃、寝言しか言わん…

鉄球姫エミリー

「では、決着をつけようか。マイルズ」 「そうだな」 「妾は鉄球姫エミリー!貴様らが誰に牙を剥いたか、後悔しながら地獄へ行けっ!」 下品な笑いと、絶望の涙と、熱き戦いと。すごかった。→ 感想