水口敬文

月色プラットホーム

けれど、園子は別れ際に、ありがとう、と言ってくれた。ずっと一緒にいてくれてありがとう、と。 その時気付いた。手を握ってから、笑いはしなかったが、泣きもしなかったことに。 ああそうか。自分は笑顔にすることは出来ないけれど、泣かさないことぐらい…

ウィッチマズルカ Ⅱ.つながる思い

「それだけで……いいの?」 「もちろん」 真紀は頷いた。 「あんたはね、理屈の組み立て方を間違えているのよ。『力になれるからお姉ちゃん』じゃないの。『お姉ちゃんだから力になれる』のよ」 母親は偉大です → 感想

ウィッチマズルカ Ⅰ 魔法、使えますか?

「おおおおお、お姉ちゃん?私のスリーサイズって何!?どこで調べたの!?」 「ん?この間健康診断と身体計測があったじゃない。あの時の」 「どうしてお姉ちゃんがそんなの持ってるの!」 「生徒会副会長の権限を利用して、保健委員長をちょっと脅して手に…

憐 Ren 遠いキモチと風色のソラ

シリーズ最終巻! 感想: http://www.booklines.net/archives/4044708045.php

憐 Ren 〜 routine 〜

〜 rainy 〜 初めてこの世界に来て思い知らされたこと。自分は無知で無力なのだと。 それがただただ悔しい。 見知らぬ土地を見回り見つけてしまった運命の男。 前がよく見えないのは雨のせいか……。 〜 entertrain 〜 「私、未来に行くの。こうしろって言われ…

憐 Ren 錆びゆくココロと月色のナミダ

五百年後の未来で犯した罪の罰は「過去流し」「孤独の刑」そして「運命の決定と通知」。 「運命の決定と通知」 それは自分の人生の決定された運命のシーンを偽造して、植えつけられた記憶が突然蘇ること。 運命は変えようとしても戻す力が働く。 未来を知っ…

憐 Ren

退院して久しぶりに登校すると、見覚えのないクラスメイトがいた。 転校生かと思っていたら、クラス全員が始業式からいたと口をそろえて言う。 そんなはずはないのに。 徐々に明らかになる正体。「不要な者」「過去流し」「孤独の刑」。 やがて出会えた仲間…