丈月城
「今、貴様がすべきは決断だ。『最後の王』を前にしてもリスクを冒さず、逃げ去る術を模索するか。あるいは、すべてを手に入れるために最後の切り札を切るか。ふたつにひとつだ」 相容れない似たもの同士の神殺しが同じ地にいたら、そりゃ争いが始まらないわ…
「やはり神殺し、愚かなエピメテウスの落とし子!」 侮蔑を込めてグィネヴィアはつぶやく。 「ですが、その愚かさゆえにあの方々は、我らの知謀もおよばぬ脅威、大敵となってしまうのですわね。なんと恐ろしい人たち!」 再対決が熱すぎる。強敵とかいて友と…
「大魔王?」 「ほら、春くらいから首都高の道路が落っこちちゃったり、東京タワーが火事になったりしたでしょう?そういう怖い事件は全部、その大魔王の仕業なんだって!」 何だろう、その聞き覚えのある事件の数々は。 「ゴドーくん、あたしといっしょに大…
「草薙さん、これはあなたにだけ許された特権であり責務なんですよ」 「特権と責務?」 「はい。あるいは王の仕事というべきかもしれませんね。つまり、決断です」 いやー、やばいね。面白すぎる。猿で神といったら……というのは、何となく想像ついてましたが…
「この羅濠、逃げも隠れもいたしません。その秘策、存分に試してみなさい!」 「わかってて、こっちの好きにさせるのかよ?」 「当然です。わたくしのような武の大家が少壮の若輩をなりふり構わず打ち負かすなど、あってはならないこと。これは武林の慣い、…
「エリカ……絶対におまえを手放さない。だから、約束しろ」 ウルスラグナ第五の化身を掌握した護堂は、言霊を吐き出した。 「必ず俺のそばに……命がなくなろうと、世界が終わりを迎えようと、この世の神様全部とケンカすることになろうと、最後まで俺のそばに…
「い、いえ。あなたの敗北はわたしの失態ゆえです。……わたしがあのとき、あなたにキ……キスをしていれば、また別の結果になっていたでしょうし」 「そ、そんなことはないって!断じてそんな理由で負けたわけじゃないからな!」 アテナの導きによってペルセウ…
「草薙護堂。あなたはとってもバカな人だわ。でも、その愚かさがあなたをここまで導いてきたのも事実。だったら、世界で最も愚かで、最も偉大な方々の仲間入りをしてみなさい。勇気を持てとは言わない。代わりに、とことんまでバカを貫きなさい」 始まりの物…
「べつに草薙さんのお言葉を信じたとか、あなたに懸けてみたくなった、そういう意味ではありませんからね。どうせあなたは、私をさらっていうかれるおつもりなんですもの。抵抗しても無駄だと思っただけです。……本当に、それだけなんですから、勘違いなさら…
「世迷い言をおっしゃいますのね。彼らは人の身でありながら神を殺し、王へと昇格した方々です。数字の上での戦力差など、どこまで意味があるでしょう?」 王や魔王と称されるカンピオーネとなった高校生の護堂が、神様と戦うお話。なんてバトル!これでもか…