平坂読
「ふんっ……いいだろう。隣人部は、今年の文化祭に参加する。リア充になったときの練習とはいえ、半端なことはしない。我らの力で、部下祭を満喫するリア充どもを地獄にたたき落としてやるぞ!」 「……いや、地獄にたたき落としちゃ駄目だろ」 話が進まないの…
「入学初日に友だちができるなんて、いくらゲームとはいえもうちょっとリアリティってものに気を使った方がいいんじゃないかしら?」 星奈が真面目な顔で言った。俺も同感だった。 「たしかにちょっと非現実的な展開だよな。SFとかファンタジーじゃないんだ…
「お前は『すべからく』をどういう意味だと思ってるんだ?」 戦慄する俺に、理科は小首を傾げ、 「エッチな意味?」 「謝れ!すべからく『すべからく』に謝るべし!」 「やだ先輩ったら……それってセクハラですよ」 「だから卑猥な言葉じゃねえんだよ!」 相…
「でもべつに掲示板とかSNSじゃなくてもふつーにケータイで連絡を取り合うんじゃダメなんですか?」 「ケータイ……それはもしかして携帯電話のことか」 「へ?そうですけど」 家に連絡する以外の用途で携帯電話を使うという恐るべき発想は、俺の中に微塵も存…
「我が眷属である貴様が、最近我への奉仕をおろそかにして下らぬ人間どもと戯れているゆえに、一度警告をしにきたのだ」 「なるほど。つまり小鷹先輩が自分より部活を優先しているのが気に入らないから様子を見に来たということですね?」 「ちゃ、ちゃうも…
「んで、その隣人部?って、結局なにをする部なんだ?」 「友達作りに決まってるだろう」 「……その発想はなかった」 「これなら周囲から『友達のいない寂しい奴』というさげすみの視線を回避するための上辺だけの友達を作りつつ、小鷹の言う本当の友達を探す…
「すごい夢中になってたわねー。どうだった?」 吉村は本を見つめ、しみじみと答える。 「……最高……だったッス。そうとしか言いようがないッス。でも……これで終わりなんスね……あとがきにあった続編ネタ、ほんとにやってくんねえかなあ……」 「それは読み終わっ…
薦められた本を文香が面白かったといたとき、美咲がいつもとても嬉しそうな顔をする理由を、文香は初めて実感した。 自分の『面白い』が他の人にも伝わるのって、すごい嬉しい。 あるあるネタからとっても青春な話まで。面白かった! → 感想
「でもまあ、面白くない読書はあっても、意味のない読書はないからな」 「……?どういうことですか?」 「つまらなかった本でも、そこから思考を巡らせることで得られるものは数多くある。もしかしたら『あー面白かった』で満足して終わった本よりも多くのも…
微妙な新シリーズ → 感想
死んだ人間の約 1割がゴーストとして蘇る世界。 高校生の悠紀とゴーストの深春は、学園祭で演劇部の手伝いをすることになった。 人手の足りない演劇部での活動。 悠紀の知り合いを誘って人手を増やしたはいいものの、身の入らない日々が続く。 そして、学園…