庄司卓

命じて!服従フロイライン

「朝からラブラブなのは結構ですけど、このままじゃ遅刻しちゃうよ」 「べ、べ、別にラブラブとかそういうんじゃないんだから!健児がちゃんとあたしの言う事を聞いて、言う事を聞かせてくれない……。ええと、だからそうじゃなくて。あたしの言う事を聞いて、…

グロリアスドーン 6 少女は最果てにいざなう

「それで、そのチェーンソーって何だよ?」 「敵です」 「敵だよ」 「敵ね」 ほぼ同時にそう言う三姉妹に、広大と桜子は困惑した顔を見合わせるしかない。ティセはしばし両手をぱたぱたさせてから言い直す。 「チェーンソーは私たちと似て非なる存在です。彼…

グロリアスドーン 5 少女は閃光をまとう

「そうそう、それよそれ!問題はドリルなのだ!!」 アーネチカはティセを指さし、声を張り上げた。 「あななたち貴族にはドリルがない!!」 その言葉にティセはアーネチカの方へ向き直り、受けた衝撃の度合いを表すかのように、ぱっと両手を大きく広げる。 「…

002: グロリアスドーン アイキャッチ 1「今日のティセ子さん」

「広大、私はラヴィーはbioクラフトでないと思います」 「ほお……、なんで?」 「ドリルの素晴らしさを理解しているようには思えません。bioクラフトならドリルの素晴らしさは即座に賞賛するべきです」 ティセの可愛さ満載の短編集でした。→ 感想

グロリアスドーン 4 「ちゃぷちゃぷ?」

「タイミングを計ってました」 「何の?」 「波です」 「どうして?」 広大が重ねて尋ねると、ティセは、海のほうへ向き直り、両手をぱっと勢いよく広げて言う。 「今なら太平洋に勝てそうな気がします」 「勝つのか」 「はい、勝ちます。勝てます。勝てそう…

グロリアスドーン 3 少女は宵闇に彷徨う

「bioクラフトを破壊することはbioクラフトにしかできない。しかしbioクラフトの武装は船首の回転式次元衝角、即ちドリルだけ」 「もう、なんでビームとかミサイルとかないのよ〜」 「駄目です、いけません。恵子。ドリルは素晴らしいものですよ。ビームやミ…

グロリアスドーン 2 少女は夕暮れに遊ぶ

「美味しい?」 「うん!とっても美味しいよ!!美味しい……」 そこまで言った時だった。突然、ティルは口をつぐんでうつむいてしまった。あわてた静花はティルの顔を覗き込む。 「どうしたの?何か入ってた?」 「ううん、なんでもない。あんまり美味しかっ…

グロリアスドーン 1 少女は黎明に唄う

「毎朝、窓から入って起こしに来る巨乳のツンデレ幼なじみだけじゃ不足だって言うの!!」 「ちょっと待て、今のは聞き捨てならないぞ!」 広大は恵子の発言を訂正しにかかる。 「毎朝じゃないし、そもそもお前は起こしに来るんじゃなくて朝飯をたかりに来て…