長谷敏司

円環少女(サークリットガール)13 荒れ野の楽園

「わたし、魔法使いになってから、ずっと思ってたんですよ」 涙もろい彼女が、名気ながら拳を突き出し返す。 「神さまってひとを、ぶん殴ってやりたいって」 これは、奇蹟のお話だと思いました。本当に凄かったです。っていうか、凄かったとしかいいようがな…

円環少女(サークリットガール)12 真なる悪鬼

生きることは呪いだ。 それでも、人を愛さずにはいられない。 作り変えられた世界で神となった人たちと、それに立ち向かう人たちの言葉は、どちらも正しいように思えて、だからこそ戦いになるんだろうけれど、なんとも言えない思いになった。それにしても、…

円環少女(サークリットガール)11 新世界の門

「わたし……、うまくいえないけど、わたし……」 きずなが、ついに気丈でいられなくなって膝をついた。 「こんなことしたかったわけじゃないよ。武原さんと、わたし、どこへ行きたかったんだろう」 やさしい性格が土台にあるからこそ、現実に絡め捕られた今のき…

円環少女(サークリットガール)10 運命の螺旋

「ひとりじゃなかったから、あたし、強くなったの。お母さまはひとりで戦ったけど、あたしが一番になれるのは、ふたりのときなの。聞いて……。あたし、せんせといっしょだと、何だってできるのよ。あたし、せんせとふたりでも、きっと<神>と世界に立ち向か…

円環少女(サークリットガール)9 公館陥落

「それが、貴様の命の使い道か」 「そうじゃない。命は使うんじゃない。歩いてゆくんだよ、いっしょに」 男の生き様が熱かった。これで一段落ついたけど、まだまだ道のりは遠そうですね。続きがとても楽しみです。 → 感想

円環少女(サークリットガール)8 裏切りの天秤

「こちらは、どうとでもします。あなたがたは倉本きずなを!」 「ひとりじゃムチャだ!」 「お互い、自分が命をかけるに足ると思ったものへ立ち向かうのです。何の無茶がありましょうか。人に命がけの一歩を踏み出させた愛情を、騎士たる私は守りたいのです…

円環少女(サークリットガール)7 夢のように夜明けのように

「あっ!あーっ、鴉木さんの代理で演説をつとめさせていただきます。六年一組学級委員の寒川紀子です」 第一声から、無残な金切り声になってた。 「全校生徒のみなさんは、後ろの席の子から授業中にリボンで縛られたことがありますか?……ごめんなさい。今の…

円環少女(サークリットガール)6 太陽がくだけるとき

「勝手すぎんだろ!そんな都合よく、変えるのなんて無理に決まってるだろ」 「できなければ、君はいつか敵に殺されマス。君の大事なものは、一番むごたらしい方法で失われるでショウ。―君、『誰かを守りたい』から、戦うって決めたんじゃナイんですカ?その…

円環少女(サークリットガール)5 魔導師たちの迷宮

「そっか。……俺じゃダメか」 「ちがうわ。せんせにとってのあたしの正解は、あたしとせんせが、ふたりで作るのよ」 うわー!いったいどうなっちゃうんだろう??気になる気になる。→ 感想

円環少女(サークリットガール)4 よるべなき鉄槌

「たぶん、あれ、……舞花だ。自分でさ、あんだけタンカ切って出て行ったのに、こんなんなって、戻ってきやがった」 「それでも、うれしいんでしょ?」 あふれそうな何かを押しとどめていられる、そこが限界だった。 ほのぼのとした夏休みと、暗い仁の過去が明…

戦略拠点32098 楽園

「マリアは、もしも私とヴァロウが戦っていたら、どう思う」 ガダルバの問いに、マリアは振り返って「やめさせるわ」と答えた。 「だって、けんかをしていたってつまらないもの。きっかけだって、どうでもいいようなことに決まってるわ」 マリアは言う。「切…

円環少女(サークリットガール)3 煉獄の虚神(下)

大満足な下巻 → 感想

円環少女(サークリットガール)2 煉獄の虚神(上)

下巻が待ち遠しい → 感想

円環少女(サークリットガール)1 バベル再臨

濃厚なストーリィ。続編が楽しみ。→感想