ろくごまるに

桐咲キセキのキセキ

「……分かりました。アルカナムとはいえ、絶対に何かが起こると、決まっているわけでもありませんからね」 「何かが起きそうな場所で、何かが起きない物語なんて、ありはしませんよキセキさん」 絶大な財力と権力を有する桐咲一族の後継者争いといえばそれま…

天を決する大団円(下)封仙娘娘追宝録 11

「何か大儀があるのではないか?口には出せない大儀のために、あえて汚名を受けているのではないのか?動機がないなど、とても納得できる話ではないぞ」 疑問であり、それは一耀にとっても迷いであった。 「……理由はあるさ。でも大儀なんてものじゃない。実…

天を決する大団円(上)封仙娘娘追宝録 10

しばし思索にふけり、龍華は席を立った。そして、周囲をゆっくりと、ゆっくりと見回す。 「意外だ。結構名残惜しいじゃないか。もう二度とここには戻れないと思うと、胸に来るものがあるな」 まったく予想がつかない展開にやられました。11月までに続きって…

最後の宝貝 封仙娘娘追宝録・奮闘編5

真面目な師匠の顔になり龍華は和穂に言った。 「今回の件から何か教訓は学べたか?」 「はい、悪いことはしちゃいけない。って思いました」 龍華は少しばかり額を掻いた。 「いや、取り違えてはいかん。悪いことをするときにはもっと綿密な策を練りましょう…

夢の涯 封仙娘娘追宝録・奮闘編4

殷雷は真顔で腕を組んでいた。 和穂には殷雷の態度の理由がよく判らない。 「どうしたのよ、殷雷」 殷雷は呆れた声で言った。 「お前にゃ、敵わないよ」 「? なにが?」 「いいから起きろ、婆さんよ」 「夢の涯」で涙がでました。この短編は倍のお金を払っ…

名誉を越えた闘い 封仙娘娘追宝録・奮闘編3

「やるべき仕事をやらずに済むのが、楽しいんじゃないの。金なんかいらないから、夕飯の準備を頼むよ」 殷雷が切り返す。 「だから、謝礼の金で二、三日休養でもすりゃ」 狼憂は酒をあおる。 「休むんじゃなくて、さぼるのが楽しいんだよ。兄ちゃん、まだま…

刃を砕く復讐者 下 封仙娘娘追宝録9

「全てを糧にして前に進むの。感情も魂もあなたを引き止めるためにあるんじゃない。一番簡単なのは、怒りをぶつけて泣き叫ぶ事。二番目に簡単なのは、恐怖や悲しみを含めた感情を全て押し殺すこと。 でも、感情を殺したところで、それはやっぱり感情に振り回…

刃を砕く復讐者 上 封仙娘娘追宝録8

「……殷雷。一体どうしたの……今のは……」 「け。ちょっとお前を驚かせてやろうと思っただけだ」 嘘だ。殷雷はそんな類の冗談をする男ではないし、殷雷の態度からは疲れが感じられた。 「お願い!本当のことを教えて!」 鷹を思わせる鋭い瞳が和穂を射抜く。 「…

切れる女に手を出すな 封仙娘娘追宝録・奮闘編2

「うう。深霜が楽しそうに小物を見ているから、私も何か欲しくなっちゃったのよ」 深霜は当然とばかりに、大きくうなずく。 「ま、あんたを責める気はないけどね。こういうときは 『深霜も買ってるんだから、仕方ないじゃないの!』 と怒鳴るのが正解ね。道…

闇をあざむく龍の影 封仙娘娘追宝録7

「あの狐を仕留めに行く」 「……あてはあるの?」 「あれは殷雷刀を狙う」 「それだけじゃ、追跡出来ないでしょ?」 背中を向けて、豹絶は首を振った。 「心配はいらん。……俺にはわかるんだ。あの狐の匂いが」 素晴らしき展開の妙 → 感想

憎みきれない好敵手 封仙娘娘追宝録6

強い相手と戦うのは、どんな時か? 教えて欲しくば、教えてやろう。お前よりはるかに強い、殷雷先生からのありがたい言葉だからな。 武人が自分より強い相手と戦うときとは『相手から逃れられない時』だ! デレデレな殷雷が新鮮 → 感想

くちづけよりも熱い拳 封仙娘娘追宝録・奮闘編1

短編でもいけてる → 感想

黒い炎の挑戦者 封仙娘娘追宝録5

ぐりぐりぐり → 感想

夢をまどわす頑固者 封仙娘娘追宝録4

グッときた物語 → 感想

泥を操るいくじなし 封仙娘娘追宝録3

和穂をみていると癒されるんです → 感想

嵐を招く道士たち 封仙娘娘追宝録2

どんでん返しなラストににんまり → 感想

天を騒がす落とし物 封仙娘娘追宝録

面白すぎる中華風味ファンタジィ → 感想