上遠野浩平

ブギーポップ・アンノウン 壊れかけのムーンライト

「残念ながら、ぼくには選択肢がないんで、迷いようがないんだ。なにしろぼくは自動的だからね。でも君はふたつの選択肢があるんじゃないかな」 「へぇ、あなた、私のことがわかっているのかしら」 「君には?このまま?か?終わり?にするか、そのどちらかの道…

ブギーポップ・ダークリー 化け猫とめまいのスキャット

「て、敵って―でも、でもあれは」 「そうだね、あれは君の、とても身近なところにいたね」 「し、信じられないわ。そんな―そんな……敵だったなんて」 「君の敵ではない。だが君が、この世界の一部である以上、あれと君は敵にならざるを得ない……なぜなら、スキ…

ヴァルプルギスの後悔 Fire1.

誰が信じるだろうか、学校では札付きの問題児で、みんなに近寄りたくないと思われて「炎の魔女」などと綽名されている不良少女が、実は人知れず人を助ける「正義の味方」なのだということを。 正義の味方である炎の魔女の物語です。魔女VS魔女がこれからどう…

ブギーポップ・クエスチョン 沈黙ピラミッド

そいつは静かに、 「君はピラミッドが創られた本当の理由を知っているかい?」 と不思議な事を言い出した。そしてメローが返事をする前に、 「君たちが取り憑かれている気持ちはそれさ。既に沈黙して、もはや語らぬだけのものをただ、巨大な謎と思い込んでい…

しずるさんと無言の姫君たち―The Silent Princess In The Unprincipled Tales

「それを決めるのは、私じゃないのよ、きっと」 「え?」 「私の前にいる、私が生きている意味が、そのことを決めてくれると思うの、きっとね」 このふたりの関係はいつまでも見ていたい → 感想

メイズプリズンの迷宮回帰―ソウルドロップ虜囚録

きっと大切なのは、どこかにある出口なんかじゃなくて、目指すものに行きたいという気持ちの方なんだわ。今は迷っているかも知れない。でも行こうとしていれば、いつか辿り着けるかも知れない― 出口だと思っていたところが、実は次の迷路の入り口だったとし…

オルフェの方舟 ブギーポップ・イントレランス

「これはブギーポップの仕業よ」 この言葉に少女はきょとん、とした。 「へ?」 「あの死神が、ある人がどうしようもなくなる寸前に殺そうとして、それがある人が抗って、それはきっとオルフェウスに突きつけられた条件と同じくらいに厳しいことで、だからこ…

メモリアノイズの流転現象

早見には不思議な能力があった。 「レイズィ・ノイズ」と呼んでいるその症状は、突然襲ってくる眩暈と似ている。 眩暈に囚われている間は時間感覚が遅くなり、かつその場にいる人の心の声が聞こえる たいていは過去にあったことやその人が抱えている悩みの元…

ソウルドロップの幽体研究

― 三日後に、この部屋の住人の、生命と同等の価値のある物を盗む ― 予告状の紙切れはいつの間にか置かれていた。誰一人気づかぬ間に。 三日後、その部屋にいた老人は厳重な警備の中、亡くなった。 サーカム保険の調査員である伊佐と千条は、"ペイパーカット"…

ビートのディシプリン SIDE4

"カーメン" それはいったい何なのか。調べ始めたがゆえに統和機構に襲われたビート。 相手はフォルテッシモ。辛うじて逃げ出すことができたがその代償は大きい。 そこを助けてくれた男は敵か味方か。 一方、ビートを探している朝子は僅かな手がかりを追って…

ロスト・メビウス ブギーポップ・バウンディング 【amazon/bk1】

スプーキー E は誰に殺されたのか。 噂はある。かの黒帽子、ブギーポップであると。 スプーキー E の部下であり、そのブギーポップと出会った可能性のある少女、織機綺。 彼女を利用すれば、ブギーポップに会えるかもしれない。 復讐のために彼女に近づく蒼…

ビートのディシプリン SIDE3

ブギーポップシリーズの番外編とでもいうべきシリーズ。 なんか最強のはずのフォルテッシモが微妙に弱いような気がするけれど、最強が故の遊びなんだろうか。ビートが強くなってるし。ただの人間のはずの凪は強いし(これは以前からか)。 絡み合う物語には…

海賊島事件

おととい、昨日と読んだシリーズ(何シリーズっていうんだろう?)第三弾。 世界一美しいといわれる女性が、完全な密室の中で死体となって発見される。 しかも、絶対に溶けない氷の結晶の中に閉じ込められて。 この世で最も美しい死体。 容疑者を追う軍、来る…

紫骸城事件 [amazon]

かつて圧倒的な魔力を誇る魔女が、宿敵を迎え撃つために作り上げた紫骸城。 現在では主人のいないこの城で毎年行われる魔導師の大会。 部外者が立ち入れないよう、また参加者が逃げ出さないよう、一週間封印されたこの城で起こる連続殺人事件。 名誉ある大会…

殺竜事件[amazon]

その世界には七匹の竜がいた。人より圧倒的に優れた頭脳と魔力を持つ竜。 ある日、その竜が殺されていた。何者にも貫くことができない鱗で覆われた体に突き刺さる鉄の棒。しかも回りは結界で封じられていた。 いったい誰に、なぜ、いかにして竜は刺殺された…

ブギーポップ・ミッシング ペパーミントの魔術師 [amazon]

人の心の痛みを感じ、その人だけが感動をするアイスをつくる魔術師。 そんな彼の栄光と没落の物語。せつない。ブギーポップ・ミッシング ペパーミントの魔術師 - 上遠野浩平

ブギーポップ・リターンズ VS イマジネーター Part1[amazon]/Part2

他人の心が花となって見える能力。花が咲いていない人、根がない人、幹がない人、棘がある人などなど。 その花を見て、その花をいじることができるイマジネータとブギーポップとの戦い。 もうひとつのストーリィである織機と谷口の関係も魅力的。 前作よりも…

ブギーポップは笑わない [amazon]

ぼくは自動的なんだよ。 周囲に異変を察知したときに浮かび上がってくるんだ。 だから名を不気味な泡(ブギーポップ)という。 そんなブギーポップの人格を持つ女子高生と仲間が繰り広げる物語。 いやあ、こんな面白い小説があったとは。 ライトノベルだから…